中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、絵、音楽、写真をやります。
2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。 【SNS】 mixi 【音源試聴】 soundcloud my space お仕事のご依頼、メッセージ等はこちらまで ↓ man_polyhedron@hotmail.co.jp カテゴリ
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「中世日本におけるメノボリア現象についての記載」
あなたは空へ昇っていく雨を見たことがありますか
それはそれは愉快な様子ですよ 雨粒が空へ吸い込まれていくのです 滅多には起こらないらしいのですが、狐の嫁入りのときにその現象を見ることができた私は実に幸いですね 日光を反射しながら昇っていく雨粒の群れの姿は圧巻の一言でした それは水でできた綺羅星のようだったのですから …以上は2008年9月、熊本は山鹿市で発見された古文書を現代語訳したものである。紙や墨の状態、記された言葉遣いなどから鎌倉時代中期、1250年ごろに書かれたものと推定されているが、ここに記された描写は明らかにメノボリア現象を示している。作者の名だろうか、紙の左下には滋然法師という署名が見られる。 この文書の他にも、中世以前の九州地方の一部(熊本県全域、佐賀県南東部、福岡県南西部、宮崎県北西部)でメノボリア現象が見られたことを推測させる文書、工芸品が数点発見されている。なかでも、福島県大川市の榎津古墳にある壁画、佐賀県小城市三日月町の岩倉邸で発見された肥前国風土記の写しが特に有名である。 (空島出版『気象のはなし』より抜粋) メノボリア現象とは ※雨が空へ逆行することをメノボリア現象と総称する。そのため、リンク先に記された現象と、ここで記した現象の発生する原因は大きく異なると考えている。中世以前の九州地方の一部で見られたメノボリア現象の発生原因は現在のところ不明である。
by ototogengo
| 2009-06-30 01:55
| 空島出版
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