中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、音楽、絵、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。空島出版主宰。


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『私の大好きな私の影』

私の影は運動神経抜群のお茶目なやつだった。私が垂直に跳びあがると、彼はいつも後方宙返りをしてくれたものだった。
ある日の昼下がり、たのしくなってそれを何度も繰り返すと、徐々について来れなくなった私の影の体勢が五回をこえたあたりから大きく崩れはじめ、九回目でついに着地を失敗して顔から地面に落ちてしまった。実のところ、彼を困らせようという悪戯心から私はわざとそうしたのだったが、ここまでの大惨事になるとは思いもよらなかった。

結局、彼の体重がとても軽いので大したことはなかったが、それからは私が跳びあがっても物真似しかしてくれなくなった。いくら謝っても、いくらお願いしても、彼は一向に私の望みを聞いてくれない。
しかし、少なくとも影は文句も言わず自らの役割を忠実に果たし続けているのだ。私はそんな私の影を立派だと思い、いつも感謝している。

これを機会に、みなさんもみなさんの影のことを気に留めてみてはいかがでしょうか?
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by ototogengo | 2012-01-10 00:39 | はなし | Comments(2)
Commented by sama at 2012-01-10 00:47 x
影っていいんですよね。あれはいいやつです。気にし出すとずっと気になってしまいます‥‥
Commented by ototogengo at 2012-01-10 14:40
samaさん:コメントをどうもありがとうございます。ほんと、影って律儀ないいやつです。気になるし、眺めていたいですね。
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