中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、音楽、絵、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。空島出版主宰。


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『スイスの絵本画家 クライドルフの世界』展

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昨日、渋谷のBunkamuraミュージアムで行われている『スイスの絵本画家 クライドルフの世界』展を観てきました。まずは、日本では決して有名とは言えない彼の人物紹介をします。

エルンスト・クライドルフは1863年、スイスのベルンに生まれた絵本作家です。裕福な家庭の生まれでなかった彼は、学費をかせぎながらドイツのミュンヘンで美術学校に通って絵を学びましたが、次々と亡くなった家族に対する悲しみや過労のために体をこわしてしまいます。そこで、1889年から1895年まで療養のためにアルプスのふもとパルテンキルヘンに移り住みます。その場所で花や虫などの小さな生き物を含む大自然と接しながら発想を得た絵や詩を元に、彼はその後の生涯にわたって絵本作りを続けました。

さて、彼の絵本の原画やスケッチ、風景画が約220点も集められた展示は本当にすばらしいものでした。
以前から彼の絵本の存在は知っており、手に取って眺めたこともありましたが、発刊が古いものだったせいか印刷が決して良くはなく、彼の絵の魅力を大きくは感じられませんでした。それでも、その源泉となる想像力、仕事の丁寧さには眼を見張るものがあったので今回の展示に行ってみたんですが、実物は段違いでした。
特に驚かされたのはその色です。花や葉、虫や太陽や月、空や雪などが実に細やかかつ豊かに彩られており、それに魅了されました。そして、花や虫を擬人化する想像力と創造力の結びつきにも感嘆しました。彼らの一人一人が大きな愛情をもって描かれていることが、その生き生きとした表情や仕草、彼らの纏った可愛らしくも美しい衣装などからまざまざと伝わってくるのです。
また、スケッチや風景画からも彼の観察眼と筆力の確かさ、技術の引き出しの多さが窺い知れ、それが絵本というかたちに結実されたことに感動を覚えました。
そんな彼の魔法のような絵は観る度に発見があるので、その大きな会場を二順して堪能しました。そして、それはとても幸せなひとときでした。

展覧会はBunkamuraでは7/29まで開催、それから全国を巡回する予定とのことです。興味をもたれた方は是非足を運んでみて下さい。

展覧会の詳細はこちら(リンクの先に、当展示に関するすてきな動画もあります)
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/12_kreidolf.html
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by ototogengo | 2012-06-28 12:37 | 本や音楽などの紹介 | Comments(0)
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