中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、音楽、絵、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。空島出版主宰。


【SNS】

twitter

facebook

mixi


【音源試聴】
soundcloud

my space


お仕事のご依頼、メッセージ等はこちらまで ↓
man_polyhedron@hotmail.co.jp
カテゴリ
全体
はなし
空島出版
出演、出展
言葉
言語
日記

写真

手紙
共作
本や音楽などの紹介
気休め
音楽集団“立体”
歌詞
未分類
その他のジャンル
記事ランキング
画像一覧


『こびりついた夜』

新月の日や雲の多い日に、列車が夜通し走る。次の朝になると、黒い煤(すす)や黴(かび)を思わせるものが流れるような模様を描き、車体をまだらに覆っている。それは、丸一晩をかけて夜闇がこびりついたものなのだ。
そのようにして付着した夜闇を、日差しのもとで見る。すると、それは黒色のうちに虹の何十倍も多くの淡い色を移ろわせ、金属光沢をまじえながら、慎ましやかに光る。その様子は、レインボーパイライトと呼ばれる種類の黄鉄鉱を連想させる。
夜闇がいかに厖大な色彩を孕んでいるか、なぜ私達はこんなにも夜に惹かれるのか。今日、初めて目の当たりにしたそれが、以上の不思議に対する答えの一端を知らしめたように思う。
[PR]
by ototogengo | 2014-04-03 21:42 | はなし
<< 『殺害』 『空気の精のくしゃみ』 >>