中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、音楽、絵、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。空島出版主宰。


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『色の世界』

少年「最近、天気は雨ばっかりです。こんなとき、いつもの色はどこに行っているんですか?太陽の金色とか、葉っぱの緑色とか」

先生「それは雲の向こうにあるんだよ。雲と宇宙との間は明るくて、七色の虹がかかり、青々と眩しい草木が成長して花や実をつけ、色鮮やかな虫や鳥達が飛び回っているんだ」

少年「へー、そうなんですね。とってもきれいなんだろうな」

先生「うん、とってもきれいだよ。それに、その下には雲の海がある。その水面は時間と共にどんどん変わる。ぶ厚い雲が水平に広がるときは白い金色に輝き、薄い雲が鳥の羽根のような曲線を描くときは淡いたくさんの色に縁どられる。細切れになった雲が霧を作り出すときは、淡い虹色に光る様々な生き物の幻がそこら中に現れるんだ」

少年「へー、おもしろいですね」

先生「だけど、雲の向こうが嵐になったり、反対に雲の海が干上がって快晴になったりすると、その色の世界はすぐに消えてしまうんだ」

少年「かなしいですね…」

先生「悲しいけど、色の世界はそうやって巡るんだ。だけど、だからこそ色のある晴れの日と灰色の雨の日の両方が楽しいんじゃないかな」

少年「そうなのかなあ…」

先生「色が多いときも、色が少ないときも、どちらも大切にできる。それはきっとすばらしいことだよ」
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by ototogengo | 2014-06-08 21:15 | はなし | Comments(0)
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