中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、音楽、絵、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。空島出版主宰。


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『点滅する電灯』

A「電灯の光が点滅するのを見たことはありませんか?」

B「電灯の寿命が尽きかけているときに起きる、あの現象ですね」

A「そうです。そのときに、電灯や電球の本体を観察したことはありますか?」

B「そういえば、ないですね。カバーで隠れていることが多いし、そうじゃなくても、光の点滅にばかり注意がいきますから」

A「実はそのとき、電灯や電球はどくどくと搏動(はくどう)しているんです。まさに、心臓のように収縮しながら。もちろん、音は立てませんが。その収縮に合わせて、光の点滅が起こる」

B「本当ですか?もしそうだとすれば、とても興味深いですが」

A「本当ですとも。ああ、ちょうどあそこに点滅している街灯があるから、一緒に確認しましょう」

B「(近寄って、じっくりと観察しながら)…ああ、本当ですね。おもしろいもんだ。電灯の動きに合わせて、弱々しく瞬いているかと思えば、発作的にぱっと明るくなることもある。思った以上に変化があるので、このままじっと眺めていたくなります。それにしても、正常なときよりも「生きている感じ」が強く伝わってくる気がするから不思議です」

A「そうですね。…病気になった人や死に際の人は、彼や彼女が生きていることを周りの人間に、健康なときよりも強烈に感じさせる。それに似ていると思いませんか」
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by ototogengo | 2014-06-22 21:19 | はなし | Comments(0)
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