中島弘貴
by ototogengo


琥珀の日

その巨樹の一所(ひとところ)から噴き出る樹液は放物線の頂きに至る前に琥珀となって固まり、豊かな飛沫(しぶき)に似たそれらが広大な半球形を成して降り注ぐ

少し丈夫な傘でも何とか凌げるようだが、この様子だと明日の朝までには積もりそうだ

朝日を浴びるとうつくしく輝くが、歩いても自転車で行っても滑るったらないから難儀だ

まるで予報と違っていたから、まさか今日降りだすとは思わなかった

毎年一度、この季節に起こるので慣れてはいるが、それにしても今年は飛散量が随分と多い

しかし、明日の午前8時に彼女と待ち合わせているので、行くしかないだろう

転ばないように注意して歩くしかないから、少し早くに家を出よう

まあいいだろう

彼女と会ったら話の種にしよう
[PR]
by ototogengo | 2010-01-19 18:17 | はなし | Comments(0)
<< disk unionで立体のC... 新曲を5曲 >>