中島弘貴
by ototogengo


真っ二つの果実

さて、枝からぶらさがる丸々と太った果実たちは全て、下半分がぱっくりと切れて果肉がきれいに露出している。見上げると、果皮の同心円のなかにあるそれは果汁を染み出し、時に一粒だけ滴らせる。どうしてこうなったのか。ある日突然こうなったとしか言えないのだ。虫や鳥の食害にしては切れ目が整いすぎている。ましてや、突然変異のはずもなかろう。最も有力に思われるのは人間の仕業だが、それにしたって、どうしてわざわざそんなことをするのか不可解に過ぎる。あるいは、新手の現代芸術家の創作か?
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by ototogengo | 2010-04-04 22:08 | はなし | Comments(0)
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