中島弘貴
by ototogengo


『四兄弟のメジロたち』

メジロはまるまるとした、スズメほどの小さな体をした鳥で、淡い苔色の体毛に覆われていて目の周りが白く縁取られている。
さて、同じ体色をして、目の周りだけ色が異なる突然変異種たちがいた。毎日のように表情や行動を観察したところ、その四羽はそれぞれに性格が異なるようだった。しかし、彼らはとても仲のいい四兄弟だったのだ。
そこが粉雪のように白い、落ち着いていてはっきりと話す長男がメジロ。彼岸花のように紅い、物静かで声の低い二男がメアカ。墨のように黒い、四六時中はしゃいでおどけている三男がメグロ。ラピスラズリのように青い、おどおどしていて声の小さい末弟がメアオ。
彼らは今日もちゅちゅちゅんぴっぴょ、ちちちょんぴっぴと、白い花が満開になった小さな樹の枝の上で横一列に並んでお喋りしているのだった。いつもたのしそうに話しているが、わたしはメジロ語を知らないので、その内容がどんなものなのかは分からないのだった。
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by ototogengo | 2012-06-29 13:08 | はなし | Comments(0)
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