中島弘貴
by ototogengo


詩 25

3月12~13日に書いた二作。


「寄生、共生」

きみがいなくなり、軽やかさは失われた
この重苦(おもぐる)しさを祝福しよう
もはや、幸せに満たされて漂うことはできない
だが、重いからこそ、
鋭く、速く飛ぶことができるのではないか?
風のまにまにではなく、たしかな軌道を描いて



「転化」

体に詰まった、種をぶらさげた綿毛
皮膚の洞窟のなかで蠢(うごめ)いている
その一部は時に飛びたつ、
時に種を下にして着地する
すると、痛みが咲く
そして、花が咲く
大きな花、小さな花、
八重の、または星形の、または鐘形の花ばな
唇形の、または掌形の、または瞳形の花ばな
存分に咲け、
そして、宝石と化せ
そして、砕けるがいい、溶けるがいい
それが洞窟にしみこんで、ついには外へ出る
それらの飛沫よ、透明な光をまとって飛びたて、飛びたて
もっと多く、もっと遠くまで
わたしが虚ろになるまで


※八重(やえ)、星形(ほしがた)、鐘形(かねがた)、唇形(くちびるがた)、掌形(てのひらがた)、瞳形(ひとみがた)と読みます

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by ototogengo | 2018-03-14 11:23 | | Comments(0)
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