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中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、絵、音楽、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。


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詩 73

7月3~4日に書いた二作。


「浮沈」

病に侵(おか)されて火照り 横になりながらぐにゃぐにゃに溶けて
深みに引きずりこまれながら 眠りに溺れる
そう 不快さえも不定形にされて もはや 不快ですらない
空間と時間がうねうねと流動する やわらかい感触を全身に覚えて

ときどき あちこちに 痛みが光る 火花を散らして
すると 全身を目覚めが駆けめぐる
ぷかぷかと 漂っている
海のなかで 重力と浮力が引っぱりあっている
ああ また火花が咲く 



「無題」

いやがうえにも いやがうえにも 運命に痛みつけられ
ありとあらゆる道を閉ざされても
「それでも世界は美しい」と言いきれる
自ら命を絶つときがきても
「それでも植物も動物も菌類も 原生生物も細菌も古細菌も
 鉱物も空も海も すべてすばらしい」と言いきってみせる
「人生はすばらしい」とは決して言えなくても

ああ 世界は痛いほどに眩しい
まともに参加することのできない世界が

by ototogengo | 2018-07-04 18:38 |
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