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中島弘貴
by ototogengo
中島弘貴
多様なものごとと関わりながら世界を広げて深める。文筆、絵、音楽、写真をやります。

2011年に解散したバンド“立体”では、うたとギターを担当。


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詩 79

7月20~21日に書いた二作。


「輪廻のそとで」

何万も何十万も 整然と並べられた
磔にされた昆虫たち 詰めものをされた鳥獣たち
液浸された内臓たち 透明な立体に埋められた植物たち
それでも こんなにも美しい
はるかに美しい幻が 全ての亡骸から立ちのぼる
それは生前のままの姿と仕草の甦りだが 束の間で消える
死は 命を奪うものを 命を与えるものに変える
だが この亡骸たちは 命を与えるものになれない
この亡骸たちの魂は どこにいて どのような夢を見ている?

※磔(はりつけ)、液浸(えきしん)、亡骸(なきがら)



「拡張」

わたしたちの知覚をこえるものが美しいなら
この世界のありとあらゆるものが美しい
そう あらためて 心身をそそぎこんだなら
わたしたちの知覚はそれほどまで貧しい
その貧しさの自覚によって豊かになれたなら

世界を拡張すること!
美しくないものなどないと知っていても
その一つ一つの美しさを知ることにはならない
心身をそそぎこみ 対象の内になり外になり 具体的に抽象的に
自分を拡張すること!

by ototogengo | 2018-07-22 01:15 |
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